聞いたことがあるけどよくわからない「Thunderbolt」端子についてまとめてみます.映像出力したいけどどうしたらいいんだ,DVIやHDMI,D-subに変換したいと思っている人向けに書いてみます.
Mini DisplayPort,USB Type-Cとの違いは何だよ・・・とおもった方はぜひ読んでみてください.
*こちら技術者でも何でもないただの情弱ですので記事の内容は正確性に欠けると思います.参考程度に読んで頂ければと思います.
*この記事ではThunderbolt2・3について解説します.
Thunderboltとは
IntelとAppleが共同開発したデータ伝送技術です.
とても簡単に言うと 映像出力に加えて高速にファイル伝送も出来る端子 です.基本的に映像出力は単方向(パソコン側からモニター側)にしか通信できなかったのですが,Thunderboltでは双方向に通信ができるようになったことでファイルの伝送が可能になりました.
ThunderboltはMacシリーズにしか付いてないというイメージがありますが,最新のWindowsノートパソコン,自作パソコンで使われるマザーボードなどに搭載されていることもあります.
詳しい概要・開発経緯などはWikipediaを参照下さい.
種類
Thunderbolt ・・・MacBook Pro (13-inch, Early 2011)で搭載
Thunderbolt2 ・・・ 2013年10月発売モデル以降で搭載
Thunderbolt3 ・・・ 2016年10月発売モデル以降で搭載
マニアでない限り古いMacbookを利用されている方はあまりいないと思うのでThunderbolt2と3のみ知っておけば問題ないはずです.
Thunderbolt2
2016年発売のMacbook以外を利用されている方のほとんどはこちらの端子になるはずです.
外観
図1.TB2
この形の端子の近くに雷マーク(稲妻マーク)があれば間違いなくThunderbolt2です(図1).
この形は「Mini DisplayPort」と全く同じ形です.見分け方は端子近くのマークで判断します.
何が出来るの
映像出力はもちろんのこと,高速なファイルの伝送ができます.
ファイルの伝送ですが,ほぼ使われてないと考えて良いです.各所に「Thunderbolt2用 外付けハードディスク」が販売されている程度で,他に使える用途は残念ながら見つかりませんでした.ただし,「高速な」ファイル転送ができるのがこのThunderboltの良いところで,USB3.0接続の外付けハードディスクの(理論値で)約4倍ほど速く伝送できます(表1).
表1. 転送速度比較
端子 | USB3.0 | Thunderbolt2 |
最大転送速度 | 5Gbps | 20Gbps |
Mini DisplayPortと何が違うの
ここまで読んで頂けたならわかると思いますが,ファイル伝送もできるようになったというところです.
設計上はMini DisplayPortを基に機能を向上(拡張)させたものです.
多くの方は映像出力を目的として使うはずなので,ほぼ違いは無いと言っても大丈夫な気がします.
Mini DisplayPort(変換)ケーブルは使えるの?
規格上Mini DisplayPortのケーブルはそのまま使えるはずですが・・・製品によっては動作確認されてないものがあるかもしれないのでここは要確認です.
「Macbook対応」「Thunderbolt2対応」と謳っている製品を購入するのが一番です.
例えばこちらのMini DisplayPort-HDMI変換アダプタ(エレコム公式)は一般的なMiniDisplayPortの製品ですが,商品説明のところに「Mini DisplayPortまたはThunderbolt出力端子を搭載したパソコン等」とあります.
それでも心配であるなら「Mac向け」と書いてあるものを選べば良いと思います.例えばMini DisplayPort - HDMI変換アダプタ(エレコム公式)などは「Macとの接続に最適な」とあり安心感があります.
多くの製品はThunderbolt2(変換)ケーブルとして売らないで「Mini DisplayPortケーブル」として販売していますので購入する際はよく確認してみてください.
Thunderbolt3
外観
図2. TB3
この形の近くに雷マークがあれば確実にThunderbolt3ですが,新しいMacbookにはマークはついてないようです.Macbookであれば間違いないので問題ありません.
この形は「USB Type-C」と同じ形です.最近のスマートフォンの端子と同じ形です(図2).
何が出来るの
高解像度の映像出力,ファイル伝送に加えて,電力供給(本体充電)・外部デバイス充電ができるようになりました.
また,ファイルの転送速度はThunderbolt2よりも更に早くなりました(表2).最新規格のUSB3.1や前規格のThunderbolt2よりも更に4倍速いです.
表2. 転送速度比較
端子 | USB3.1 | Thunderbolt2 | Thunderbolt3 |
最大転送速度 | 10Gbps | 10Gbps | 40Gbps |
USB Type-Cとは何が違うの
結局はUSB Type-Cの中にUSB3.1,Displayport1.2の機能を搭載したものがThunderbolt3です.
もともとType-Cにはさまざまな機能がありますが,それらをもっと有効活用できるようになったのがThunderbolt3と考えることが出来ます.
4Kや5Kの高解像度映像を60Hzで伝送できる圧倒的な転送速度と大きな電力供給,ファイルの転送速度も同様にかなり高速です.
Type -C 映像変換ケーブルは使えるの
そもそも(ホスト側の)Type-Cの機能の中には「オルタネートモード」(以下Alt Mode)というデータ信号を別規格のポートにする機能がオプションとして搭載できるらしいです.
MacbookのType-C端子はこのAlt Modeに対応しているのでType-C to 別の映像端子に変換することができるようです. つまり,映像変換ケーブルは使えるということです.
ただ,この手の製品があまり無くまともに映像を出力することはできなそうです.(国外の製品ならAmazon等でたくさんみつかるのですが).軽くショップを見てみたところ以下を発見.
I-O DATA マルチ画面 USBグラフィック USB Type-C対応/HDMIタイプ/4K出力対応 US3C-DA/H |
アイオーくらいしか出していないのでしょうか.やはりApple純正アクセサリーを買うべきなのでしょうか?この様子だとType-Cから別の映像端子に変えるものは家電量販店にはほぼ無いでしょう.
アップル純正アクセサリーはこちら(公式)